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2016-10-14

明治時代のカラー写真?! 手彩色の写真が信じられないほど美しすぎて面白い!!!!

みなさん、手彩色写真というものをご存知ですか?

江戸時代や明治時代など、カラー写真のない時代に人が手を加えて彩色した写真のことです。もともとは日本に来た外国人向けにお土産用の絵葉書として作っていたもので、骨董市とかに行ったりするとたまに見かけることがあります。

色々とフィルムカメラを扱う仕事をしていると、必然的に写真に関する情報も集まってくるのですが、今回は海外のお客様から譲ってもらった商品の中に、手彩色の写真が入っていたのでちょっと面白いなと思ってアップしてみました。

手に入れたのは手彩色の写真だけでなく、古いモノクロの写真もあるのでそちらも含めて紹介していきたいと思います。

ちなみにトップの写真は私がインスタグラムで発見したものですが、この写真をみた瞬間、思わず息を呑んでしまういました。とても美しい写真です。定かではありませんが、明治時代の女性だそうです。本当に綺麗な女性ですよね。

 参拝する人々と下駄 (手彩色)

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手彩色の写真は外国人へのお土産用ということもあり、どちらかというと日本らしい景色が写っている写真が多いです。こういった日常生活の一部を切り取った写真というのは、風俗的な面から色々と読み取れて面白いなと思います。それにしてもこの下駄の数、すごいですね。奥に「靴之儘昇降ヲ許サズ」と書いてあるので、これは参拝した人が脱いだ下駄なんですかね。

お月様と路面電車のある街並み (モノクロ)

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こちらはモノクロ写真です。

路面電車が走ってますね。日本初の路面電車は明治28年、京都の伏見から京都駅までを結んだのが始まりだそうです。ここが京都なのかどうかはわかりませんが、人通りもそれなりにある街のようですね。自動車ではなく人力車や三輪車が走っている道路から見るにやはり明治時代らへんの写真なのかなと感じます。また、奥の建物を見ると、日本の国旗「日の丸」が見えますね。

街灯の光の柔らかさと、満月の光がとても良い雰囲気を出している一枚ですね。

山と湖、船と夕焼け (手彩色)

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こちらは手彩色の写真です。

夕暮れどきの湖(もしかしたら海?)に一隻の帆船、そしてよくみる人が二人乗った小さい船も出ています。その奥には雲に隠れる山が見えますね。帆は畳まれているのでしょうか、それとも横から移っているからなのかよくわからないですね。

情報量が非常に少ない写真ですが、シンプルで個人的には好きです。どこか昔の雰囲気がただよう風景ですね。

インスタグラムにもっと綺麗な手彩色の写真が!!

色々と調べてみると、手彩色の写真はネット上にも結構あるようで、インスタグラムにもたくさんありました。先に述べたように、手彩色の写真は外国人用のお土産ですので、意外と海外の方がアップされているものが多いです。

面白そうなものを見つけたので、いくつか挙げておきますね。

やっぱり日本人といえば桜。右下に「Noge Hill Yokohama」と書いてあるのでいまの桜木町の近くの野毛らへんでしょうか。桜満開の非常に綺麗な写真ですね。こういう何気ない古い日常をカラーで見られるというのが、手彩色の素晴らしいところだと思います。

こちらは横浜の弁天通の手彩色絵葉書ですね。下に、弁天通と書いてあります。個人的に気になったのは、左上にある看板ですね。「寫眞」という看板とその上に「WATANABE PHOTOGRAPHER」とあります。

横浜は商業写真発祥の地です。1860年頃にアメリカ人のフリーマンが写真館を開設したのを皮切りに、多くの著名な外国人写真家が開港直後の横浜の様子を写真に収めていたそうです。

ちなみに、先ほどの看板の渡辺さんは「渡辺陽之助」さんという方で、1909年に渡辺写真館として開業したそうです。すごく有名な写真屋さんなんです。

こうやって看板一つから歴史をたどっていけるなんて、すごく面白いですよね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ひょんなことから手彩色写真を手に入れたので、色々と調べて見ましたがすごく面白かったです。これからは骨董市に行ったらちょこちょこ集めてみようかなと思っています。

今回挙げた写真以外にも、たくさんの種類の手彩色写真は存在します。中にはトップの写真のように目を疑うほど綺麗なものだったり、資料的な価値を持つものもあるようです。

ネットにもまだまだたくさん紹介されているようなので、興味がある方はぜひ見てみてください。

明治大正ネット (横浜写真)
http://www.meijitaisho.net/

長崎手彩色絵葉書
http://www.ehagaki-nagasaki.com/

 


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